『アフタースクール』
映画批評43弾!!カンヌ国際映画祭4部門を受賞した内田けんじ監督最新作!!
『アフタースクール』勝手に自己評価!!
期待しすぎたから、驚きはなかった・・・
観客を騙すことに気をとられて、あからさまにイキスギタ演出をしてはいけない。
母校の中学で働いている教師の神野(大泉洋)のもとに、かつての同級生だと名乗る探偵らしき男(佐々木蔵之介)が訪ねてくる。探偵は、神野の幼なじみである一流企業に勤める木村(堺雅人)の行方を追っていた。木村探しに巻き込まれるうちに、“神野の知らない木村”の生活が明らかになり、事態は予想できない展開へと転がっていく。
長編デビュー作がカンヌ国際映画祭4部門を受賞した内田けんじ監督でしたが、本作では『運命じゃない人』のオッという驚きや、ヘーという新鮮さはなく、観客をどうにかして騙してやろうという気持ちが、知らぬ間に悪い演出として作品の細部に表れてしまった気がします。
前作に比べたら当然予算もあるし、実力派(個性も実績もある)俳優陣もキャスティングでき、テレビ局の全面的な宣伝バックアップもある。期待感とプレッシャーで作り手が完成を焦りすぎた気がします。
あれだけ面白い内容なのに、もっと温めてブラッシングしていたら、もっと良くなったはずです。制作日数短かったのかなぁ・・・・
内田監督の脚本・演出は、登場するキャラクター達が観客と同じ“素”の部分を持っているからこそ、作品に角が立って深みが出てくる。
前作『運命じゃない人』の呪縛から抜けられていないのかな。
編集も、今回は『運命じゃない人』とはまったく違った組み立て方をしたかったのでしょうね。大泉洋の素性が分かった中盤ダマシ以降の間延び・・・、そこから畳み掛けるように驚くようなストーリーネタばらしがあると思いきや、それも無い・・・。
前半の演出も納得できない部分がいくつか。
だってあのオチだったら前半の会話のやり取りはオカシイでしょ。木村の家
のリビングのあのシーン(堺&常盤&山本圭)、病室の大泉と運転手のやり取り・・・明らかに演出が行き過ぎている。劇中で登場人物が騙しあうだけならもちろん良いが、「騙す相手は観客だ!!」と固執してしまったのか。気にしてしまうのは自分だけかな。
脚本に面白さを期待されると、フツーができないから大変だ。監督もやりづらいでしょう。ストーリー以外の部分を評価されにくいということも否めない。
群像劇ならやはり三谷幸喜が上なのか。先日公開された『ザ・マジックアワー』が楽しみです。
この作品で楽しめた人は『運命じゃない人』も観てみてください。
私は内田けんじが好きなので今後も応援します。
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