『ハッピーフライト』
映画批評47弾!!矢口史靖監督が「ヒコーキ」をテーマにした最新作!!
『ハッピーフライト』勝手に自己評価!!
★★★☆☆☆☆☆☆☆(10点満点中3点)
矢口監督だからこそできた、航空会社のためのムービー
さまざまな制約と、思惑を感じる。物足りないのは矢口監督自身??
場所は空港。主役は飛行機、それを支える様々な働きマンの物語。機長昇格への最終訓練のため操縦に臨む副操縦士(田辺誠一)。彼の試験教官として同乗する堅物機長(時任三郎)。彼に飛行中、鋭く激を飛ばされるCA泣かせの鬼チーフパーサー(寺島しのぶ)。彼女に指導を受ける国際線初業務のほんわかCA(綾瀬はるか)。乗客の野次、クレームに追われ、時に喜びと安堵に触れられる過酷な日々を送るグランドスタッフ達。安全な飛行のために最善の注意をはかりメンテナンスする整備士達、などなど…登場人物は様々。
1台のヒコーキの1回のフライトなために悪戦苦闘するスタッフ達をユーモアたっぷりに描き出した本作品。矢口史靖監督だけあって、もちろん予定通りには進まないフライトプラン、簡単には離着陸させません。緻密な研究が可能にしたシナリオはサスガです。
本作品はANA(全日本空輸)の協賛なしでは完成なしえなかった映画でしょ
う。空港をロケーションのために設営し、機内の様子を忠実に再現するにはハリウッドのような莫大な予算がないと出来ないわけですから。そう考えると「ターミナル」(トムハンクス主演)の舞台になったエアポートは作品のためにわざわざ作ったわけですから、スゴイですわ。
日本映画のように限られた資金で、ヒコーキムービーを作るとなると、やっぱり航空会社の熱心な協力体制が無いと成立しないですよね。特に実際の現場をロケ地として提供する姿勢にはとても感心させられました。
しかし、そうなると・・・制作者側にはある種の制約が課せられるわけです。協力してくれた会社との約束事。
それゆえにテーマを「安全、安心なフライト」と置くのは必須だとして、そこに
HAPPYになれる面白さを盛り込んだのは矢口脚本のうまさでしょう。
しかし飛行機内で起こる出来事といったら、従来の飛行機を題材にしたドラマや、海外映画で予想はできちゃうわけです。その予想を大きく上回るようなアイデアや印象的なシーンが盛り込まれていなかったのには少し残念・・・
全編、空港内ロケにすれば矢口監督の見せ場はもっと見れた気がするなぁ。
ハリウッドで主流になっている映画コンテンツを利用したプロダクト・プレイスメント手法を見ると感じることなんですが、やっぱり純粋映画に、企業の『売り』行為が絡むとどうしても疑問を抱いてしまう。サジ加減の難しいところです。
面白いんです。しかし映画を映画として観ることができなかったのは恐らく私のツマラナイ部分なのでしょう。
フジ×東宝の枠から一度離れて、PFF時のような矢口監督の全力投球アイデア勝負の崖っぷち作品を観てみたいものだ。
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